2009年01月10日

沖縄というところ

青い海に碧い空、時間がゆったり流れていて心癒される「癒しの島」

そんなイメージで沖縄を訪れる人は多い。

確かにそのイメージ通りで、都会で疲れた心を癒すには、日本で一番適格な場所かも知れない。

実を言うと、私もそんな「癒され隊」の一人であった。

初めて沖縄を訪れたのは、1999年の2月。

団体旅行で2泊3日だった。

もう二度と訪れることはないだろう。そう思いながら彼の地へ降り立った。

大型バスで巡る観光地。それはそれはすばらしい景色ばかりで、言葉を失った。

夜は沖縄独特の料理にはしゃぎながら、泡盛をさんざん飲んだ。

二日酔いで迎えた二日目。

この日も観光地を巡っていた。

酒も抜けた午後。それは突然私の心の中に湧きおこった。

何気ない小さな商店。そこにたむろする数人の子供たち。

店の中に見える年配の女性。

店の横には細い道があって、その奥からまた子供たちが飛び出してくる。

何気なく、ぼんやりその光景を見ているうちに、突然私の心が震えた。

言葉に言い表すことのできない「懐かしさ」。遠い昔に見たような錯覚。

沖縄の建物は、青森のそれとは全く様相が違う。なのに「懐かしい」と思ってしまったことへの動揺。

あんな体験は初めてだった。

そして数年経ってネットを通じて沖縄に友達ができた。

すぐさま「また行きたい!」という気持ちが頭をもたげた。

友達も「泊まりに来い」と言ってくれる。

友達とは言え、会ったこともないのに、全く不安を覚えずに飛行機のチケットを買っていた。



あれから5年。

当初思っていた「癒しの島」という感覚は今はほとんどない。

現実から逃れるように彼の地へ行き、確かに心は癒されている。

が、沖縄に住む友達は、そこにある現実と向き合いながら暮らしている。

どんな場所でも、そこで生活するということは大変なのだ。

決して裕福な暮らしをしているわけでもないのに、私が行くと歓待してくれる。

沖縄では、いつも大きな愛に包まれている気がする。

でも、なぜ「懐かしい」と思ってしまったのか。それが未だに解明できない。

ある人が言う。

「それが沖縄というところなんだよ」

四の五の言わず、素直に受け止めなさいということか。

いったい私の心は、はるか昔はどこを彷徨っていたのだろう。

もしかしたら・・・



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Posted by たっく at 13:09│Comments(2)ありんくりん
この記事へのコメント
初めまして
いつもお訪ねしている
パイさんのブログから
ひょっこりお邪魔した
と言うのも

我が夫
青森弘前出身なのです。
かれこれ
28年在住しておりますが
一度、法事で戻っただけで
沖縄に嫌々(?)ながら
定住しております。(笑い)
これからも
又お邪魔させてくださいね。
Posted by 糸満アンマー糸満アンマー at 2009年06月10日 08:59
>糸満アンマーさん
コメントありがとうございます!
旦那さまが弘前出身なんですか!!
28年もとは、ワタクシとしては非常にうらやましいかぎりです!!

パイさんのブログのお客さんなんですね^^
パイさんとは何度も一緒に飲ませていただいて、本当に楽しませていただいています。

このブログはあまり更新していませんが、HPの方にリンクしてあるブログはせっせと更新していますので、よろしければ覗いてやってください^^
Posted by たっく at 2009年06月10日 09:07
 
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